渦帝ダービー
4月29日、ついにこの日が来た。
柏対徳島が12年振りに対戦である。これは渦帝ダービーといっていい。
しかも席がバックスタンドの本当にど真ん中である。これも何かの因縁を感じる。
いろいろ余談があるのだが、あえてそれには触れないでおく。
とにもかくにも、私が待ち続けた試合が行われることになった。
柏は北嶋、岡山等けが人を大勢出しているが、元セレソンのフランサ、リカルジーニョ、そしてディエゴが戦列に復帰。この辺に層の厚さを感じさせる。
徳島はここ数試合のスタメンからCB井手口がケガで戦線離脱。代わりに大森が入り、辻本とのコンビを組む。
そしてキックオフ。娘を抱きかかえたまま試合を観ているので思うようには動けないこともあり、淡々と試合を観ることになる。理解できないかもしれないが私のここ十数年はこの両チームとの蜜月だったといっていい。だが、両方のチームに対し自分的には誰よりも思い入れを抱えているにも拘わらず、何故かまるで練習試合を観ているような気分だ。どっちの勝ち負けにも気持ちが偏れないのだ。1つのチームだけ愛するのがサポーターなのだとも思うが、こればっかりは仕方がない。
試合は柏がブラジルトリオを中心に谷澤、鈴木達也、小林が絡みながら早いパス回しで徳島中盤を翻弄し、試合を支配して攻め続ける。早い時間にフランサが決定機を迎えるが島津が体を張って防ぐ。他にも大谷のヘッドが秋葉に当たる等アンラッキーもあり得点できない。
一方、徳島はカウンターから左サイドのジョルジーニョに繋ぎクロスをあげてくる。柏サポーターにとっても因縁ある羽地のポストプレーも効いていて、個人レベルの差を補う戦いをしている。こちらも25分過ぎにリカルジーニョのパスミスからジョルジーニョが決定機を迎えるが、左足のアウトで蹴ったループは惜しくも枠外へ。思えばこれが最大のチャンスだった。
前半は0-0で終了。柏がワンタッチパスを連発。フランサはシュート意識こそ低いが明らかにワンランクかツーランク上のボール捌きで攻撃陣をリードし、徳島を押し込んでいったが、中央に偏りすぎたせいもあり、また最後の最後で体を張り切れないために強いシュートまで持っていけない。徳島は中盤高い位置で相手のパスミスや、パスカットを取るとチャンスを作れるが、最終ラインがボックスまで押し込まれてボールを奪うシーンが多く、反撃するには相手ゴールが遠くなりすぎて、攻撃にスピードがないここまでの問題のせいで、相手の早いチェックに中盤で奪い返されるシーンが多く、レベルの差を見せられながらの展開になっていた。
後半の課題は、柏は早く先制点をとること、徳島はいつものように後半運動量が落ちるのを持ちこたえられるかであると見た。果たして..。
後半も柏の早い攻撃が続く。そして後半7分、やはりブラジルトリオのパス交換からリカルジーニョに先制点が生まれる。徳島守備陣は付いていき切れなかった。前半のように最後のところで人の壁を作ることができなかった。均衡が破れると展開は一方的になっていく。徳島も大場を投入し、右サイドから大場がクロスや突破を仕掛けるが、前半目立っていたジョルジーニョが消えている。羽地にもいいボールが入っていない。これではジョルジに繋がるはずがない。
結局いつものように徳島は運動量が減り、体が立っている選手が増えてくる。この後も柏が順調に加点。反比例するように徳島の得点の匂いは消えていった。
そして渦帝ダービーは4-0で柏の勝利で終わった。
大喜びする柏ゴール裏だったが、私には柏の攻撃はいささか雑に思えた。もっと取れたはずである。徳島は前半見る限りこれほどの差が柏との間にあるとは思えないが、今シーズンのここまでの試合を観ていると、こうなってしまう明らかな原因があって、かなり大きな病巣になっているとあらためて感じた。
娘が寝てしまったので、雨も降っていたせいもあり早々に帰ったが、もう少し緊迫した試合になってほしかったというのが正直な感想だ。私を徳島へ導いてくれたあの人のためにもいい試合になってほしかった。12年は長すぎたのか。
田中監督を決して擁護していたわけではないが解任には反対していた私ではあるが、もはや限界かと思う。だが解任してどうする。続けさせるよりマシという理由で解任しても殆ど良くはならないと思う。されとて、難しい問題である。
最後に私の娘はこの日サッカー初観戦であった。2003年JFL初制覇の前日に生まれた申し子である娘は試合の殆どを(雨の中)寝ていたが、小さい眼にどのように映ったであろうか。
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