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2009年11月 8日 (日)

「SOUL RED 松田優作」を観た感想

昨日の記事の通り、11月6日は俳優松田優作の命日でした。
亡くなった当時は大学4年生で、亡くなった直後に始まったドラマ「探偵物語」の再放送をビデオに録っていたことを思い出します。
そして今日は久しぶりに有楽町へ、映画「SOUL RED」を観に出かけました。
 
有楽町というか銀座もまたいくつも思い出のある街です。
殆どが映画を観に来たときの話ですが、奥さんとの婚約指輪を買いに来たのもこの銀座でした。
この街は上品な匂いがして好きです。
この匂いが同じように高級ブランド店が並ぶ六本木や青山なんかと違うんですね。
道の真ん中から通りを前後2枚写真に撮ってみました。Hi3d0168
Hi3d0169 何かを追いかけている街でもないし、何かに追われている街でもない。
銀座とは昔からそんな街です。
 
「SOUL RED」を上映している映画館はかつて日劇のあった場所に建っている有楽町マリオン内の丸の内ピカデリー3。
銀座・有楽町近辺ではほとんどの映画館に行きましたが、なんとここは初めて。
観客はそれほど入っていなかった。娯楽映画ではないし、どちらかというと観る人を選ぶ映画なのでそれはしょうがない。
やはり40代以上の男性が多いようだ。なんとなく同じ匂いがする人が多い。
皆、何らかの影響を松田優作に受けているのでしょう。
 
映画は松田優作の過去の出演作品の映像と、影響を受けたと自負する俳優や、親交のあった映画関係者のインタビューを中心に進んでいく。
俳優3人の人選には意見がある人もいると思うし自分も違和感は少しあるが、親交のあったベテラン俳優たちのコメントはいろんな形で出尽くしているし、逆に新鮮味があっていいかなと思うことにしている。
 
松田優作の過去の作品の映像が年代順に映し出されていくが、現在活躍するどんな役者とも別次元の存在感がどの作品からも感じられました。
それは浅野忠信や仲村トオルのコメントが、まだ松田優作を自分なりに消化できていないように聞こえるのを裏打ちしているようでした。
そして映画館の中も、その圧倒的なオーラのようなものに空気が押しつぶされていくように圧迫感が増していきます。
もちろん、いびきをかいている人もいましたが、大多数の観客は画面に縛り付けられているような感覚だったのではないでしょうか。
息苦しささえ感じる時間が延々と続いていきました。
 
ラスト近くになり、松田優作の2人の息子が登場し父親を語ります。
兄の龍平ですら優作死去時は4、5歳だったわけで、父を語ることにいろいろな意味で抵抗はあっただろうと思います。
ある意味この2人を出演させる意味の方を疑問に思うべきなのかもしれませんが、一番訊きたい2人でもあることも事実なわけで。
ただ、画面で父を語る2人を見ていると、兄龍平からも弟翔太からも父松田優作の匂いが感じられました。
この2人の若い役者の可能性。
もしかしたら、それがこの映画に籠められたメッセージの一つなのかもしれません。
 
映画が終わったとき、ふぅーっと息を深く吐いたくらい疲れを感じました。
この映画が何なのか、何を観客に示したいのかは正直よくわかりませんが、優作の思い出に浸るには少々ヘヴィな映画だと思います。
ただ、この映画を見たあと松田優作という役者をより好きになりました。
松田優作に多くの男が取りつかれるのは、松田優作という存在の緊張感が放つ魅力なのかなと思いました。
 
Hi3d0171

 

 

”お前、手抜きしないで生きてるか?”
死後20年経っても、その視線は力強く問いかけてくる気がするのでした。

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