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2010年7月26日 (月)

ひらめきサッカーの功罪

結論から先に言うと、この結果には納得しないといけないでしょう。
運がよかったと言っても過言ではない内容でした。
 
ここのところ調子をあげているヴェルディでしたので、難しい試合になるだろうと思ってはいました。
その中で前半はヴェルディがどういうサッカーをやろうとしているのか、やれと言われているのかが見えた感じがします。
受ける、走る、パスを出す、出した先のフォローにすぐ走る。
パスを中心とした所謂地上戦を得意とする両チームにあって、非常に規律に溢れた献身的で意欲的なサッカーをヴェルディはしていました。
そのヴェルディの選手をヴォルティスは捉えることができておらず、バイタルエリアもかなり自由に走らせたり、シュートを打たせたりと、かなり危険な状況を招いていた。
前半で失点しなかったのは幸運だったと思っていいでしょう。
それに攻撃面でも内容は非常に悪く、サイドバックも上がれず、選手達もプレーエリアの幅が非常に狭い。
また、動きの少なさも目立ち、追い抜いていく動き、スペースを作る、突くといった動きが非常に遅かった。
中盤は特に深刻で、ボールを受けてもヴェルディの寄せが早く前を向くことすら簡単ではない状況。
前節のように津田の飛び出しを利用しようにも、同じパターンを経験の深い土屋、富澤がそのパターンを知らないはずもなく無力化。
新外国人のドゥグラスはまだ日本のサッカーに慣れておらず、ファウルを貰いにいってカードを貰う新外国人にありがちなパターンに陥っていました。
このままでは2枚目がいつ出てもおかしくない状況。
 
ところが前半終盤に事態が変わってきます。
急にパスが通るようになり、動きは相変わらず少ないものの、繋がりがよくなりFWにボールが入るようになりました。
理由はヴェルディの選手達の足が止まったからで、倉貫、濱田がフリーでボールを動かせる状況ができるようになると攻撃が活性化しました。
そのまま前半は終了し、後半ヴェルディがハーフタイムの休養で息を吹き返すかと思われたが、そのまま動きが鈍いままの状況が続いたことでヴォルティスの時間が続きます。
攻撃の活性化はドゥグラスにもいい影響を与え、合わない場面も目立つが存在が効果を出してはいました。
 
ここで気づいたのはヴォルティスのサッカーがどういうサッカーなのかということ。
一言でいえば”ひらめき”サッカー。
中盤にセンスが独特な選手が多いことで、プレッシャーの少ない後半のような状況では各選手のひらめきというセンスが炸裂。
他には簡単には予測できない場所に次々とボールが通っていきます。
また、意外性のある突破もひらめきの産物。
これも効果を発揮していました。
今まで、ヴォルティスのサッカーってどんなことをやりたいのかいまいちわからないでいましたが、その答えを見たような気がしました。
天才肌の選手が揃っていることで、実はひらめきが最大の武器なのだと。
この点は同じようなパスサッカーを志向しているヴェルディとは好対照。
ヴェルディの選手も技術は高いものの規律性の高いサッカーなのです。
 
しかし、ここで得点できないのが問題。
前半はセットプレーでしかチャンスがなさそうに見えながら、後半はヴェルディの方にセットプレーしか活路がないような状況になったところで、そのセットプレーから先制を許すという最悪なパターン。
正直ここで試合は終わったと思いました。
交代で入った六車(この選手もどちらかといえば天才肌)が同点ゴールを決めましたが、これもキックの威力というよりはコースがよかったためで、また形も崩しきった形ではありませんでした。
幸運だったというしかありません。
 
但し、同点になったことには変わりなく、勝つチャンスは残り少ない時間ながら戻ってきました。
もっとも、ここでもう一つの問題点、ボールを奪う形がこのチームには基本的にない(現状はですが)という問題が出て、残り時間で攻められないという状況を作ってしまい、ロスタイムも含め肝心の時間帯で自分達の時間が作れませんでした。
 
打倒というよりに受け入れるしかない結果だと思います。
いろいろな収穫があったと思いますが、必ずしも嬉しくない収穫であったことも事実。
ここからどう問題を改善させていくのか。
今日気がついたことから考えると、そう簡単なことじゃなさそうです。

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