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2012年12月30日 (日)

いざ元旦の国立へ。思いを背負って。

サッカーの世界では元旦は、普通一般以上に特別な日である。
天皇杯サッカー決勝戦が行われるのだから。
開催時期については今までもいろいろ意見があったりするが、やはり天皇杯サッカーの決勝戦は元旦であるべきだと思う。
日本人にとって元旦はとても大事な日であり、その日に決勝戦が行われるからいいのだ。
 
しかし、その日にサッカーができるのは2チームだけであり、その2つしかない切符を手に入れるのは簡単ではない。
だから、その切符を手にできたときの喜びもまた特別である。
元旦にサッカーができる。
Ca3f0909 もちろんサポーターはピッチに立つわけではない。
だが、我々にとっては応援だってサッカーの一つだ。
Jリーグが始まってから20年以上かけて多くの仲間がそういう文化に創り上げてきたわけだ。
だから、我々サポーターにとっても選手と同じくらい元旦にサッカーの試合をするということは特別だ。
 
柏レイソルは今季リーグ戦最終戦で鹿島アントラーズに敗れ、手にできたはずのものを逃していた。
Ca3f0911 来季のアジアチャンピオンズリーグ(以下ACL)への参戦権だ。
3枚はリーグ戦に埋まっている。
4枚目の切符は元旦の国立競技場のピッチに埋まっている。
それを何としても手にしたい。選手もサポーターも隠さずそれをあらわにしてここまで来た。
そして今日、準決勝で横浜Fマリノスとの一戦に挑んだ。
 
レイソルのFW#19工藤壮人が背負うものは大きい。
彼に北嶋秀朗の姿を重ねるレイソルサポーターは多い。
私もそうだ。
Ca3f0915 北嶋がロアッソ熊本に移籍した後、私は背番号9の北嶋のレプリカを着るのを止めた。
そして私は新しいレプリカシャツを買う際、別の背番号をシャツにつけてもらった。
#19、工藤壮人。
私も工藤にこれからのレイソルを託すことにした。
以降、彼がゴールを決めて勝つ勝利は特別な味になった。
 
私の中だけでさえこれだけのいろんな思いが重なっていた。
他の人、選手やサポーターにもそれぞれ特別な思いが重なっていたと思う。
実は、今日はアウェイ側ゴール裏席(自由席)の一角に座って観戦したのだが、ゴール裏中心辺りに良く知った人物がいるのに気づいた。
彼は、柏のゴール裏では名物男で、他チームのサポーターにもよく知られている人だ。
が、昨年途中から彼の姿は見かけなくなっていた。理由はみんな知っていた。
久しぶりに姿を見たが、相変わらずのようだった。元気そうだった。嬉しそうだった。
嬉しかった。もう言葉を交わすことはないだろうが。
彼にもいろんな思いが、この試合、そして夢見る元旦の決勝に。
 
レイソルは勝った。
工藤がゴールを決めた。
だが、試合終了直前に主審が彼にかざした一枚の黄色いカードは、工藤から決勝のピッチに立つ夢を奪ってしまった。
Ca3f0914 工藤は泣いていた。
そしてトラメガでサポーターに思いを託した。
元旦に国立に来るサポーターは彼の思いも受け取った。
 
これが繰り返され、プロスポーツのコミュニティは強くなっていく。
選手と、選手を応援する者とが強く結びついていく。
一見、すごくクサイ愛情ごっこに見えるだろう。
こんなものについていけない人もいるだろう。
だが、これはドラマじゃない。つくりものじゃない。
全てリアルだ。
みんな真剣だ。そしてバカだ。
だから素晴らしいものが出来上がるのだ。間違いなくそうだ。
工藤が泣きながら、サポーターに託したのは、理屈なんかなく、そうだと信じているだけだから。
サポーターも、そう信じているから、工藤を心から愛せる。
工藤のために、決勝で戦える。
応援がどこまで試合の結果を左右するのかなんて科学的根拠なんかどうでもいい。
ただそう信じているという一念だけ。
それだけ。
だから素晴らしいことが起きる。心から感動できる。心から悔しがれる。みんなで。
 
僕は幸せだ。
こういう素晴らしさを学ぶことができた人生を送ってきて、これからも送れる。死ぬまで。
そして元旦にサッカーができる幸せ。こういういろんな思いを背負ってサッカーができる幸せ。
だから勝つよ。1月1日はガンバに。
よりみんなでもっと幸せになるんだ。
そしてまた世界に出る。
トップに今度こそ立つ。
サントスに負けたときの悔しさを晴らす。
いざ元旦の国立へ。

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