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2015年3月 1日 (日)

ジェッツ、アイシン戦連敗も得たもの、見えた課題、見せつけた力、そして超えるべき山。

2015年2月28日、3月01日 船橋アリーナ

2014-2015 NBL第20節
28日 千葉ジェッツ 61 - 80 アイシンシーホース三河
01日 千葉ジェッツ 64 - 69 アイシンシーホース三河

  
約一か月ぶりに戻ってきたホーム、船橋アリーナ。
しかしこの一か月でのジェッツの躍進は素晴らしいものであった。
目の前で見た東芝との第2戦から6連勝を果たし、順位も一つあげた。
プレーオフ進出へ向けてとても大きな6連勝となった。
そして久々に迎えるホームゲームの相手はウェスタンの首位、アイシンだ。
本当に強い相手を成長途中の状態で迎えることは、今の実力を見極める上でも意味は大きい。
結果として2連敗したが、得たものはたくさんあった。

 
個人的にも貴重な体験をした。
今回はボランティアさんの人数が足りないということで28日だけだったが参加してきた。
仕事はマッチデープログラムの準備と、入場口でのチケットもぎり対応だった。
実はこの日、船橋市内の小学生の男女選抜チームの試合が試合前のイベントとしてあった。
こういうイベントがあると試合に出る小学生の同級生や家族、普段所属しているチームのメンバーなどが大勢観に来るのだ。
が、この日の人数はすごかった。
12時の開場時点でかなりの人数の入場待ち列ができていて、開場後もほぼ途切れることなくジェッツの試合開始直前まで入場者が続いた。
この日の入場者数はチーム過去最多の3,012人。全てが有料入場者でないにしてもこれは歴史的なことだ。
そりゃ忙しいはずだ。
普段もこんなに忙しいのかと最初思ったが、そうではなかった。
この日は外国人選手発案のホーム満員企画でサイリウムを各日1,000人先着で配布したのだが、開場20分ほどでなくなってしまった。
マッチーデーにもチラシを封入していたのだが、事前に準備していた封入済版も試合開始1時間ほど前にはなくなり、マッチーデーだけ配布せざるをえなくなった。
とにかく忙しくて仕事から解放されたのは試合開始直前だった。
気持ちを切り替える間もなく応援に入ったほどだった。
ただ、こういう体験は仕事としても初体験で、チームを知る、プロスポーツ興行の一部でも知るという意味ではとても貴重な体験になった。
こういう機会を提供してくださった関係者全員に感謝したいし、この日の3,012人のお客さんにも感謝したい。

 
後述するが、このことはチームの可能性を広げた。だが、そのことの意味をリアルに考えなくてはいけない機会ともなる。

 
試合に関して言うと、アイシンはオールジャパンでの敗戦を経て、しっかりと、ほぼ完全にジェッツを研究してきた。
28日は試合を通じてアイシンのペースだった。
まずフィジカルが強い。
ジェッツのリカートとJBも大きいが、アイシンのインサイド陣はそれよりも大きくて強かった。
上半身が厚かったし、パワフルで、リカートとJBが圧されていた。
そこに加えてガード陣がそのビッグマンの優位性を活かして絡んでくる。
ジェッツディフェンスは人数を掛けて優位に立とうとするが、すると空いたスペースから打たれる。
それを警戒して視線やマークを緩めると、そのスキを逃さず突いてくる。
ディフェンスがほぼ機能しない状態で失点を重ねていくなかで頼りはオフェンスになるが、この日は前節で負傷した西村が欠場だった。
さらに誰とは言わないが、負傷を抱えてながらプレーしている選手や、今週コンディションを崩して練習に殆ど参加できていない主力選手もいたらしい。
そんなこんなで個の攻撃力も、意外性の創造力が落ちていたこともあって、アイシンの堅いインサイドと激しいマークにフリーになれずこちらでも劣勢となった。
それでも試合を壊すまいと苦しい流れの中でも得点を重ね、一気に離されるのは防いでいた。
これはここまでの連勝、東芝戦で覚醒し、トヨタ戦で武器に磨き上げた力のおかげだったと思う。
個で負けている展開ではアイシンにいなくて、個で優っているパリス・ホーンをもっと使えばもっと盛り返せたかもしれない。
が、それに気づくには1Qでないと難しかっただろうし、研究されつくしていることに試合前に気づくのが前提だから初戦は難しかっただろう。
ただ、やられっ放しだったわけでもなく、パリスのプレーは観客を大いに沸かせたし、他の選手も観客を沸かすプレーもあった。
終わってみれば、アイシンは本当に強かったし、敗因は実力負けでしかなかった。

 
それでも、3,012人も動員した事実をNBLでも上位の観客動員をする企業チームのアイシンに見せつけたことは勝利に値する価値がある。
アイシンはここまで動員していないし、動員しなくてはいけない理由もないはずだ。
ただ、それはFIBAの制裁を経て川淵さんがバスケ界に連れてこられるまでの話で、各チームの独立法人化と5,000人規模のホームアリーナ確保を条件とされる可能性が高い現在では重みが違う。
他のチームにできないなら無理だと川淵さんにヘラヘラ言い返せるが(多分、そんなことしても川淵さんに一蹴されて帰り道はアタマを抱えて帰ることになるだろうが)、ジェッツがここまで動員した事実を目の前で見て冷静でいられたらただのバカだろう。
5,000人規模のアリーナを埋められる可能性を示した千葉ジェッツは、試合の勝敗以上の価値をこの試合に作ったと思う。

 
もちろん、ジェッツが示した可能性はジェッツにいいことばかりでなく大きな責任も発生させる。
5,000人規模のアリーナが必要であるということは5,000人規模のお客さんに毎ホームゲームごとに安定して来てもらう必要がある。
それはそれだけの数の人に、毎ホームゲームで満足感を与えて、また来たいと思わせ、天気が悪くても、他に用事が被っていても、来ることを優先させるほどの価値をジェッツに見出させる必要がある。
現状でそれができるほどの力があるかというと、ジェッツに限らずそんな力を持っているチームはない。
ただ、これからはその力をもっていないとチームは滅びる。どんなチームでもだ。
それにその責任をフロントと選手だけで背負うのは無理だ。
ジェッツで言うならフライトクルーも、ゲームの大きな楽しみとしてエンターテイメントパフォーマンスを提供しているのだから、自分たちを観に来たいと思わせる価値を自分たちに作らないといけない。
実は過去所属していたあるメンバーから選手よりも自分が一番に見られたいと自分に話されたことがある。
選手の次は嫌だという思いもあったらしい。
そのときにそれが可能な力がその人にあって、ファンにアピールできていたかは難しい。それは誰でもそうだっただろう
しかし、今はそれに値する魅力を自分たちに作らないといけない時代が来ようとしている。それは事実だ。それくらいの覚悟が必要な時代が来ようとしている。
5,000人を動員するということは、それだけの責任と相応しい魅力が必要になる。
東京オリンピックに向けてオフィシャルチアの育成をオスカープロモーションが始めることだって、東京オリンピックという大舞台に相応しい人々の記憶に残るパフォーマーになれなかったら、記憶に残れない。
それでは意味がない。
チアの価値を確立する”失敗してはいけない”ビッグチャンスが来ようとしているのだ。
それと同じことがバスケ界では既に目の前まで来ているのだ。それも前向きな状況ではない中でだ。

 
我々ファン、特にスタンディングエリアだって例外じゃない。
5,000規模のアリーナを新規に船橋市に建設するのはすぐには無理だ。
となると3,012人を入れた船橋アリーナに可能な限りお客さんを入れて5,000人アリーナの建設の必要性を実証しないといけない。
そのためには入れられる限りのお客さんの席を用意しないといけない。
BBのツヨシ君やカツナリ君とも試合後に話したが、ゴール裏2回席のジェッツのバックドロップを外す必要があるし、そうしないといけない状況を創らないといけない。
他にも1回席のゴール裏も実はスタンド席が出せるはずなので、そこにもお客さんが入る状況にしないと4,000人以上は入らない。
となれば....必然的にスタンディングエリアも狭くしないと、もしくはなくさないといけなくなる。
座って観ているお客さんの目の前で立って跳ねて応援はできないからだ。
このように今、バスケ界に突き付けられている現状は我々にだって無関係ではないし、変化を受け入れないとならない可能性だってかなり高いのだ。
スタンディングエリアの価値を守るためには我々だって覚悟を持って必要なエリアだということを立証するための努力が必要だ。

 
そのことをわかっていないとチームレベルではなく個人レベルで、時代に置いていかれる、振り捨てられることだって起きる。
これは笑い事じゃない。他人事じゃない。
それを痛感したときにはもう遅い。
だったら今何をしなきゃいけないか。
今やっていること、まだやっていないこと、これから考えてやること、それをやり続けるしかない。
それは決して楽しいことのレベルには存在しない。
その上のやっていて感じ出す苦しさの上にある未踏の域へ一人一人が這い上がらないといけない。
川淵さんが言っていることの本質は、そういう域へ挑む本気度を全員が出して、周囲(地元の自治体や人々)を本気にさせることを求められてるんだ。
楽しめて、なんとか食べていければいいという姿勢の人間は置き去りにするよと川淵さんは、フロント、選手、チア、そしてファンに対しても言ってるんだ。
何故なら川淵さんの背後には川淵さんも一緒に吹っ飛ばそうとするくらいの力がすぐそばまで押し寄せてきているんだから。
川淵さんだって失敗は許されない立場なんだよ。そのことはわかっていないといけない。

 

 
1日、2日目の試合も総じていえばアイシンのペースだったが、しぶとく喰らいついて試合を決めさせなかった。
4Qには猛追して一度は逆転してアイシンを青ざめさせた。
しかし、それは1Qから3Qまでも苦しいながら粘ったことが生み出した成果だった。
3Q終了時にはもう終わったなと思った人間もいたと思う。実際そういう顔つきになった人も何人か近くに遠くに見えた。諦めたような態度も見えた。
そんなときでもSTARJETSのSayakaさんはスタンディングエリアの前列まで来て鼓舞していたし、あきらめずに応援することを訴えた。
その通りに4Qは一時ひっくり返したし、最後の最後にもパリスの気迫あるプレーで3本のFT(決れば同点)という状況を作った。
パリスのFTは結局1本も決らなかったが、パリスは責められない。
2本目まで外した時点で敗戦はほぼ確定したが、最後の最後までパリスや選手たちを盛り立てることはあの場面では我々の責務だった。
それは応援者として持っていないといけない敬意で、それを試された場面だったと思う。
応援する覚悟ってのはああいう場面で真実の姿が出る。
応援するってことはああいう場面で応援の神様に試されるんだ。

 
連勝は止まり2連敗したが、それほど悲観することではない。
大きなものを失ったわけではない。
ワイルドカード確保という意味ではまだ余裕がある。
次節が大事になったが、今日のように追い上げる力は確固たるものになってきている。
自分たちを信じればきっと結果はついてくる。
収穫は少なくない。
大丈夫。

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