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2018年6月30日 (土)

扉は開いた。希望の光。  ~バスケットボール男子・W杯アジア1次予選@千葉(オーストラリア戦)~

6月29日(金)千葉ポートアリーナ
バスケットボール男子・W杯アジア1次予選
日本代表 79 - 78 オーストラリア代表
 
男子バスケットボール日本代表AkatsukiFive(以下、アカツキファイブ)はW杯アジア一次予選第5戦を迎え、千葉ポートアリーナにFIBAランク10位(日本は48位)のオーストラリア代表を迎え79-78で勝利しました。
過去一度も勝ったことのない強豪からの価値ある一勝です。
これまで開けることが出来ずにいた日本のバスケットボールにとっての開かずの扉を開けることができました。
その歴史的な試合を現地で応援し、共有できたことをとても幸せに思います。
 
アカツキファイブは今回のW杯アジア一次予選を昨年の11月24日のフィリピン戦を開幕に4戦戦ってきました。
今回のW杯予選は、来年の中国でのW杯出場が懸かっているだけではなく、その翌年の東京オリンピックへの出場予選も実質的に兼ねています。
そしてバスケットボールの場合、オリンピックであっても自国開催枠は保証されていません。
実質的な東京オリンピック予選が開始され、開催国である日本が出場している以上、敗退しても自国開催枠で出場が今後決まる可能性は低いです。
少なくとも競技としての力では出られません。
つまり、予選敗退は自国開催の東京オリンピックに出場できないことを指します。
その一次予選は全6戦。4チームで行われ、上位3チームが2次予選に進めます。
日本の組の相手はオーストラリア(FIBAランク10位)を最上位に、バスケを国技としてレベルアップを進めているフィリピン、そしてチャイニーズタイペイです。
ここまでの結果は4戦全敗。
当然ながら最下位です。
そしてその状況で迎えた第5戦の相手は世界でも強豪のオーストラリア。
ここで敗れて、同じ節でチャイニーズタイペイがフィリピンに勝利すると予選敗退が確定してしう状況でした。
本当に崖っぷちでした。
 
アカツキファイブには希望の光を招いてくれる新戦力が加わっていました。
一人はアメリカのコンサガ大でバスケットボールをプレーしている八村塁選手。
富山出身で父親がベナン人で203cm、アメリカでも強豪のコンサガ大でも活躍していて、今回若いながらも代表選出されました。
予選のここまでも召集を熱望されていましたが、アメリカのシーズン中は招集できなかったため、ようやくここに来て合流できました。
もう一人は川崎ブレイブサンダースのニック・ファジーカス選手。
Bリーグを代表するプレイヤーであり、4月に帰化申請が承認され日本国籍を取得、日本代表選出も熱望していました。
この2人を加入させてのアカツキファイブは6月から毎日のようにチームとして練習を続け、この日、そして7月2日のアウェイでのチャイニーズタイペイ戦に向けて準備していました。
強化試合となった直前の韓国代表との2試合は一勝一敗。
光が見えてくる予感はありました。
 
私は予選開幕のフィリピン戦からとても熱く想いを乗せてアカツキファイブを見ていました。
フィリピン戦の記事はこちら
もしかしたら千葉ジェッツ以上に気にしていたかもしれません。
東京オリンピックに出られないとしたら日本のバスケにとってさらに50年は閉ざされた時代がやってくる可能性があるからです。
そして地元でジェッツも何度もホームゲームをしている千葉ポートアリーナでの開催。
気持ちは最高レベルに入っていて、チケットがジェッツのブースタークラブ優先で買えると知ったらすぐ買う方法をジェッツのスタッフに直接問い合わせたほどでした。
席は幸運にもスタンド席の最前列が買えました。
一番見やすい場所です。
ジェッツの試合で代表の試合行く?と聞いてもそのときは反応が薄かったのが気がかりでしたが、勝たせるしかない状況でした。
 
オーストラリア戦のアカツキファイブはとてもタフでした。
オーストラリア代表はNBAがシーズンオフに入ったため、NBAでプレーしているマシュー・デラベドバ、ソン・メイカーの2人を招集して参戦してきました。
それでも1Qから八村選手、ファジーカス選手を中心に試合を力強く支配してリードを奪いました。
オーストラリア代表はショット精度が高かったですが1Qはエンジンが掛かっていないようで、特にインサイドで強さを発揮する場面がありませんでした。
オーストラリア代表を見るのは初めてなので、違う強みがあるのだろうかと思いながら見ていました。
八村選手の活躍は素晴らしく、オーストラリア代表を一人で蹴散らしているようにも見えました。
23-16で1Qを終えます。
 
2Qもアカツキファイブはタフにオーストラリア代表と闘いました。
2Qはファジーカス選手が無双。
一次12点差にまで拡げたオフェンスの中心でした。
ハーフタイムを迎えて42-33。
こう言っては何ですがアカツキファイブは私の予想の遥か上を行っていました。
特にリバウンドでのパワーアップに八村、ファジーカスの両選手の存在は大きかったです。
 
オーストラリア代表はまだギアが上がらないように見えました。
もちろん、この試合に招集されていないNBAでプレーする選手もいます。
この試合のメンバーがランキング10位に相当するとは思えませんでしたが、それでも予選はここまで無敗。
ホームでのアカツキファイブ戦は30点近くの大差をつけての圧勝。
2次予選進出を既に決めているとはいえ、それでも実力はかなり高いメンバーが揃っているはずです。
後半どこでギアを上げてくるか気になりました。
 
3Q、オーストラリア代表はやはり来ました。
最初のプレーは八村選手がバスケットカウントを奪うプレーで先制しましたが、ジェームズ選手がポイントを重ね6分過ぎに50-52と逆転。
アカツキファイブは馬場選手が腰か足を強打して一時ベンチに下がるなどこの日一番の危機を迎えました。
ここでタフに頑張ってくれたのが川崎の篠山選手でした。
馬場選手に代わって入った辻選手がFTを決めて同点に追いついた後、彼とファジーカス選手との川崎ラインで逆転。
直後、比江島選手もブロックを決め、オーストラリア代表の勢いを止めました。
ここから本当にタフな試合になりましたが、ファジーカス選手、竹内選手の頑張りで64-58まで突き放し4Qへ。
 
4Qスタートから3分近く互いに先制できずにいたが、3Qに負傷して下がった馬場選手が得点すると試合は動き出しました。
取っては取られを繰り返す流れが続く。アカツキファイブはタフに殴り合いました。
オーストラリア代表は2度アカツキファイブの足許まで追い上げてきましたが、それを蹴落としたのは篠山選手でした。
2度目に1点差に追いつかれた残り1分から30秒を制した彼のプレーこそが試合を本当の意味で決めた試合だったと思います。
このあとさらにリバウンドから相手のチェックをすり抜けて八村選手にパス。八村選手のトドメのダンクを演出しました。
歴史的な勝利!!
千葉ポートアリーナは幸せな空間になりました。
 
篠山選手は試合後のインタビューでサッカー日本代表で現在ロシアW杯で闘っている西野ジャパンに負けずに頑張るという気持ちを語っていました。
メディアは正直サッカー日本代表一色に近い。
この試合の記事も今朝のスポーツ新聞でも記事は小さくてモノクロの記事もあります。
エロ面のグラビアの方がデカいという無念。
しかし、アカツキファイブも日本代表なのだと日本バスケットボールのファンは誇りを持てる試合でした。
 
ここで冷静になりたい。
歴史的な勝利ではあるが、崖っぷちであることには変わりがない。
ラマス監督も語っているが、次のチャイニーズタイペイ戦に勝たないと意味がない。
チャイニーズタイペイはフィリピンに敗れました。
彼らも追い詰められたのです。
この試合を穴が開くまで研究して生き残りに全てを賭けてくるでしょう。
オーストラリア代表は試合前々日に渋谷でチームで食事をして、出会ったファンにサービスするなど、気合の入り方はアカツキファイブとは差があった。
チャイニーズタイペイは違う。
オーストラリアに勝利したからといって油断は絶対にできない。
 
それでも今まで開けられずにその前で挫け続けていた扉は開きました。
その先にはまた新しい扉がある。
その先にもまた扉がいくつもある。
でもアカツキファイブは希望の光が差している。
まだまだ弱い光だが、進むべき方向を照らしてくれている。
その方向へアカツキファイブは進むしかない。
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