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2019年1月15日 (火)

天皇杯三連覇!!!千葉ジェッツ、成長した強さを示し真の王者へ。

第94回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会
さいたまスーパーアリーナ
準々決勝 1月10日(木)
千葉ジェッツ 66 - 63 川崎ブレイブサンダース
 
準決勝 1月12日(土)
千葉ジェッツ 80 - 79 アルバルク東京
 
決勝 1月13日(日)
千葉ジェッツ 71 - 69 栃木ブレックス
千葉ジェッツふなばしは三連覇を達成。
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今年も天皇杯のファイナルラウンドがやってきた。
二連覇して迎える今大会はジェッツの選手やファンには三連覇を目指す大会である。
2017年の一回目は何か特別な勢いというかスイッチが入って押し切ったような優勝だった。
翌年2018年の二回目は富樫勇樹を怪我で欠いた中、西村文男を司令塔にしたチームが自分たちが開いていない力を開放して掴んだ優勝だった。
三回目。
どういう強さを示して優勝を目指すのかは私にとって最も重要視していた部分で、昨年までのままでは優勝はできないだろうと思っていた。
何故なら、準々決勝から決勝までの相手はこれまでで最も厳しいカードになる可能性が高かったからだ。
川崎ブレイブサンダース→アルバルク東京→栃木ブレックス。そして実際その通りになった。
今、もっとも相性の悪いチーム三連戦だ。
試される大会になった。
他のチームにとっても特別なプライドを賭けたラウンドになっていたはずだ。
これまでの大会でジェッツにニ連覇を許している。
リーグ戦やプレーオフ、チャンピオンシップでは勝っていても、天皇杯三連覇は特別な重みがある。
 
私個人にとってはちょっと難しいモチベーションの中で迎えていた。
準決勝、決勝と会場に行って精一杯応援してきたが、当初は参戦をパスしようかとも思っていた。
単なる三連覇を目指すことは端的に言えば”飽き”を乗り越えられなかったからだ。
最近の激変する千葉ジェッツとそれを囲む環境は私に難しい感情を与えていた。
今までと変わったこと、起きたことが少ないことがたくさんあって、それを咀嚼する作業に苦心していたからだ。
今の私はジェッツの応援を始めたころには戦っていなかった相手と、自分の中で戦うことになっている。
負けた瞬間にどうなるのかはよくわかっている。だから負けられないが敵は日に日に強くなっているのも事実だ。
そのため、これまでジェッツを応援するときに常に持っていた思いも一部断捨離もしていた。
そして、ちょうど家族の急な事情が起きて予定が難しくなったこともあって、参戦をパスする意志も固めた時間もあった。
それでも試合を観に行けたのは、家族のおかげである。
思い出せば、娘が生まれた日の翌日が大塚FCが初めてリーグ制覇を決めた試合であった。
その時も前日急に奥さんが産気づいて、翌日の試合(浜松であった試合だった。)に行くのは諦めたのだ。
が、夜に出産を終えた奥さんが行ってきなさいと言ってくれたおかげである。
今回はそこまで重大な状況ではなかったが、本音では行きたいという希望を叶えてくれた家族に感謝することは変わらない。
今でもいろいろなチームに対して応援者でいられるのは家族のおかげである。
だから、今回の優勝は家族に捧げたい。
優勝を決めたあと、アリーナで泣いて喜んでいたシバタさんにも。
 
そしてもう一人、今の私にモチベーションを与えてくれるトリイさんの存在がある。
言葉では言い表せない感謝の想い。
私の優勝への喜びは彼がその瞬間泣いて喜んでいたことが半分以上を占めている。
彼がいてくれることで支えられている部分はとても大きい。
ありがとうございます。トリイさん。
 
準々決勝。
川崎戦はスコアしか見てないなかったのでハイライト動画であとで見ての感想になる。
辻直人選手が戦列に復帰した川崎と前半は拮抗した試合になったが、3Qに一気に突き放した。
パーカーが最大の勝利の立役者になった。
川崎の藤井選手は殆ど出ずっぱりの状況で奮闘し、川崎は最終盤に2点差まで追い上げた。
が、勝負処でファジーカス選手がファンブルしてパーカーにファストブレイクを許したことが痛かった。
だが、開幕戦で2連敗した川崎相手にジェッツも負けるわけにはいかない思いも強くかった。
そして開幕時とは違うという姿を見せつける必要があった。
何よりも自分たちと自分たちのファンに向けて。
それが結実した勝利だった。
 
準決勝。
アルバルクはジェッツにとってはいつでも特別だ。
昨季のチャンピオンシップ同様、特別な試合でのアルバルクに勝つことは重要な意味を持つ。
序盤はジェッツが流れを掴んだ。
特に富樫勇樹のショット、パス、ドリブル全てで魅せて試合の主役になった。
カーク選手にいつも苦しめられるインサイドだが、富樫のドリブルでアルバルクの目を引き付けてスキをつくりエドワーズにアタックさせたりした。
ファストブレイクで背後のパーカーにアシストしたパスは素晴らしい視野だった。
だが、アルバルクも負けてはいない。
ジワジワと追い上げて4Q序盤に逆転した。
昨季までならこのまま突き放されただろうジェッツだが、今季は違った。
やり返すメンタルの強さを発揮してアルバルクに試合を渡さなかった。
ウィリアムス選手が決めた5分近くの3Pはジェッツファンに少なからず衝撃を与えたがエドワーズ、富樫が決めて再度逆転した。
その後、田中選手が3Pを決めると、富樫が決め返し、安藤選手がまた決めるという痺れる3Pの応酬。
そのあと富樫が連続で外して、カーク選手がFTを決めて再び4点差の79-75。
残り1分強。
その後FTでエドワーズが一本目を外した時がもっとも勝利を危うんだ瞬間だったかもしれないがジェッツは既に成長で得た力を発動させていた。
直後のアルバルクのオフェンスでスティールからファストブレイクでパーカーが決めて1点差。
残り30秒ほど残っていた状況。
これであと1回はオフェンスが来る可能性が高くなった。
最後になったアルバルクのオフェンス。
安藤選手が時間をたっぷり使ってからのアタックに出た。
安藤選手には最後は自分が決めるという決意があったのだろう。
それはマッチアップしていた富樫勇樹が背負っているものと同じだ。
もちろん、攻め切ってもジェッツのオフェンスが残っていること、どのくらい残るのかもわかった上で。
安藤選手は勝負にいった。
目の前にいた富樫勇樹を見てそう思ったのかはわからない。
コーナーにいたカーク選手のマークを外してパーカーがヘルプに来ていた姿もわかっていてフローターにいったのだろう。
カーク選手に渡すことを逃げと思ったわけじゃないだろう。
カーク選手にパスをしていたらジェッツは九分九厘負けていたはずだ。
だが、勝負にいったシュートはパーカーの手に阻まれた。
 
こぼれたボールは石井講祐が拾う。
そして、石井の外側にいた富樫に渡る。
私はこれが驚きだった。
富樫は安藤選手に交わされてシュートにいかれた直後だったのである。
その直後にパーカーがブロックした瞬間にはファストブレイクのスタートのためのウィングポジションに移動していたのである。
そしてブロックした直後から一気に走り誰よりも早く相手ゴールに走ったパーカーにジェッツ得意のファストブレイクのパスを出した。
パーカーのアタックはリングに嫌われたが、リバウンドで競り合う中、今のジェッツが持っている決め切る力、勝ち切る力のようにパーカーが押し込んだ。
残り0.5秒。
ジェッツファンは総立ちだった。アルバルクが0.5秒に託した直後のロングシュートは狙うにも時間がなく大きく逸れた。
前回リーグ戦ゲーム2も凄い試合だったが、それ以上の試合、それ以上の勝利を見た。
ジェッツは3年連続で決勝に進出した。
 
この試合の勝因、敗因はそれぞれにあるだろう。
FT、ファウル、ターンオーバー。
特定の誰かかもしれない。
どれもある意味正解なのだろうが、たぶんこの試合は勝因も敗因も無意味だと思う。
互いに素晴らしい戦いぶりだった。敗因を敗者に特定するのは失礼だと思う。
こんな凄い試合を観られて明日は満足できる試合を観れるのだろうかと不安になるくらいだった。
 
決勝。
相手は予想通り栃木ブレックスだった。
彼らはアルバルクやブレイブサンダースとは違うプライドを持ってバスケ界を牽引してきたチームだ。
それこそ、Bリーグ初代チャンピオンにどのチームより執念があったからチャンピオンになれたと思っている。
ギブス選手が重傷を負いながら手にしたプライドは今の彼らをそのままに支えていると思う。
だからこそ、昨季は本来の力を出せなかったが今季は力を発揮できている。
但し、今の彼らは怪我人が多く、実は一杯一杯な中で戦っている。
タイトなスケジュールとギリギリいっぱいのコンディションの中で彼らは勝つために緻密にプラニングして決勝に入ったのではないかと今は思っている。
彼らの序盤の戦いぶり、そして延長最後までの戦いぶりを見て今はそう思う。
1Q3分過ぎからブレックスのペースで試合は流れた。
ジェッツはハードでタイトなディフェンスにシュートを自由に打たせてもらえず富樫、石井のショットが決まらない。
タイムアウトを取っても流れが変わらず、田口、西村、ダンカンと次々投入してリズムを変えに行く。
その結果、リズムはブレックスからは変わらないながらもスピードを緩めるところまではいった。
その時点では不十分な反撃に見えたが、実はこの時点でジェッツが今までのジェッツと違っていたのが現れていたのではと思う。
試合は2Qもブレックスのペースだったと思う。
だが、それでも点差があまり開かなかったことにもっと疑問を感じるべきだったのだろう。
あれほど痛い3Pを決められ続けてもダンカンらの頑張りで点差は思っていたほどに開かなかった。
2Qには一度追いつき、また突き放されもラスト3分は再度ジェッツが追い上げ、ブレックスの望む展開にはさせなかった。
3Q、ブレックスは離しにかかりジェッツが追いつくを2度繰り返した。
最後は一時逆転までいった。ブレックスは3Qに4Qを逃げ切るリードを作りたかったはずだ。
だが望む展開にならなかった。
ブレックスは4Qもガチンコでいかないといけなくなった。
そして3Q最後に追いついたときに、私はようやくジェッツが私の思っているジェッツ以上になっていることに気づいた。
ジェッツはブレックスにも突き放せないチームになっていたのだ。
遠藤選手が見事な3Pを決めても、ロシター選手がダンクを決めても、ブレックスファンがあれほどにもチームを盛り立てても。
それはジェッツが成長して新たな強さの段階になってきていることの証しだった。
それを確実にその段階に乗せるためのチャンスが今であること。
だからこの試合は勝たないといけない試合だと気づいた。
4Q、延長は互いのプライドがバチバチにぶつかり合った。
今度はジェッツがリードを広げた。しかし、ブレックスが追いつく。
凌ぎ合いの最高潮は富樫勇樹が遠藤選手をブロックし、ラストプレーで富樫勇樹のアタックが止められるという応酬。
互いに一歩も引かずにオーバータイムになった。
オーバータイムは本当に凄かった。
昨日以上の試合が目の前にあった。
当然勝因も敗因も無意味だ。
そして昨日の試合で安藤選手が越えられなかった”手のひら”の上を越えてリングを射止めた富樫勇樹が最後を〆た。
 
MVPは富樫勇樹が選ばれた。
でも優勝は富樫勇樹の勝利ではなく、全員がそこに至るまでに調子のよい時間、悪い時間を支え合った結果である。
今回のトーナメントは今までで一番厳しいヤマだった。
どれも3点差以内で勝利した試合だった。
今までにない強さが必要な中でそれを示したジェッツが見事に困難な大会を勝ち抜いてみせた。
試されたことを乗り切ったのだ。
 
今のジェッツはアンチも多い。
それはジェッツの強さがホンモノではないと思われている部分も一つの理由だったと思う。
だが、今大会の勝ち方は嫌いを変えられないまでも(変えられなくても個人的にはどうでもいいのだが、)少しは強さを認めざるをえなくさせたと思う。
これで逆にもっと嫌いになった人もいてもそれはそれである。
 
そしてここ毎年どんどんファンが増えているジェッツのファンには前々回、前回の優勝を知らないファンもいると思われる。
新しいファンも優勝を経験できたことが最高に素晴らしいことだと思う。
前々回の決勝は観客は5,000人にも満たなかったのだ。
今回はもうちょっとで10,000人だった。
それはバスケットボールが着実に日本で観るスポーツとしての地位を築きつつあることの証しである。
そのこともとても重要な成果なのだと思う。
チャンピオンシップのようにすぐ完売しないのは残念にも思うが、だから試合を観られていることも事実なので、来年はすぐ完売することも考慮しておこう。
 
素晴らしい大会だったと思う。
でも、まだまだだ。
バスケットボールは素晴らしい観戦スポーツではあるが、まだ認知が足りない。
認知されないと意味がない。
今日の高校サッカーの決勝はさいたまスタジアムに46,316人動員しているのだ。
それを事実として受け止めないといけない。
バスケットボールの戦いは続く。
それは明後日水曜日には早くも再開される。
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