
実に8年半ぶりのライブであった。
”時代の唄女”刀根麻理子さんのライブが西荻窪のライブハウスで行われた。
最後にライブを観たのも、2015年12月以来だ。
このブログで「音楽」のカテゴリーの記事を書くのも2016年に書いて以来である。
ライブレポートを書いた最後の記事も2016年4月のアイアンメイデンが今のところ最後である。
そのアイアンメイデンは今年の9月に来日することになっている。
実は彼らも8年ぶりの来日である。
2024年に刀根さんとメイデンのライブがあるのも何か不思議ぎな感じがする。
それほどまでに待つことになった理由はコロナウィルス禍が大きな理由の一つである。
その間には私にもいろいろなことがあった。
刀根さんのライブがそんなに開かれていなかったことはライブの告知があった後に調べて気づいたくらいだ。
それは私の中では刀根さんはいつでも歌っている(笑)からで、日本一歌わない歌手と自称している刀根さんがライブで歌うかを待っていること自体は苦でもなんでもなかった。
刀根さんにとって一番大事なものが何かも理解しているからだ。
それがどれほどに大事なことなのかはこの9年近くの中で私自身も思い知った。
それについて後悔もあるので、刀根さんが大事にしていることがどれほど大事なことかも今はわかる。
ライブやってくれとかファンとしてのエゴを発露するのは刀根麻理子ファンとして正解ではない。
だから待っているような待ってもいないような時間が9年近くになった。それだけだ。
実は刀根さんたちの世代が中心の80~90年代のJ-POPは今や世界中にファンがいる。
代表的なのは松原みきさん(故人)の「真夜中のドア」だろう。
そして調べてみると刀根さんのファンが海外にもいることを知った。
もちろん、生で刀根さんを観たことがある海外のファンは一人もいないだろう。
だが、刀根さんは決して伝説の歌手ではなく、今もリアルな歌手なので何かの機会で海外のファンにも生で観てもらいたい。
今回はバンド”The Reason”との縁ができたことによってライブをやる条件が整った。
彼らを刀根さんに引き合わせてくれた方々も含め、感謝しかありません。
ライブ開催が決まってからは毎回行ってきたルーティンが私にはあった。
スマホやウオークマンに好みのセットリストをプレイリストとして、当然曲順も考え、ライブ当日までを待つ。
絶対にやらないだろうと思う曲も混ぜて作ることになるが、頭の中で刀根麻理子が当日まで連日歌ってくれる。
楽しくてしょうがないルーティンも戻ってきた。
実家を処分した際に大量のLPやCDを処分し、当然何枚かの刀根さんのアルバムもそうせざるを得なかった。
処分せず手元に残したものも多かったので、一部ネットで買い直したもの、DLしたもので作った。
ただ8年半ぶりのライブなので、いろいろな理由で、セットリストがどのようになるのかは過去一不透明だった。
実際どうだったのか?
1時間ちょっとのライブで9曲中8曲が刀根さんのオリジナル曲であった。
また、Night Tempo氏が2021年にリリースしたアルバム『Ladies In The City』で刀根さんがゲストボーカルとして歌った「Endless Mirage」もライブでの初披露となった。
8年半前以前の数年間で開かれたライブではスタンダードナンバーもプレイされたが、今回は刀根さんの曲中心、そして思っていた以上にアップテンポでノリの強いリストとプレイとなって驚いた。
素晴らしくいい意味で裏切られた構成に、ファンとしても刀根麻理子の凄さをあらためて知ることになり、最高の時間を貰えた。
8年半前と同じではないものも確かにあるが、歌の上手さは変わらないどころか、セットリストが”攻めた”構成だったことで、刀根麻理子の歌手としての広さ、深さ、強さを存分に堪能できた。
本当に素晴らしかった。
ただのファンでしかなかった大学生の頃の自分に言ってやりたい(以前の記事でも書いたが)。
「お前、刀根さんと互いの母親のことで話すようになるんだぞ」
「刀根さんに、ライブで顔を合わせた時に”お久しぶりです”とか言われちゃうんだぞ」てね。
刀根さんは今年でデビュー40周年なのである。
これは私のファン歴も40周年であることも指していて冒頭に書いたように偶然とは言え、すんなり終わってはいけない一年なのだ。
刀根さんも私も、刀根さん曰くまだ43(!?)なのでまだまだこれからです。
NY公演も実現させましょう。ファンがいますから(笑)。
とうとう時代と世界が刀根麻理子を求めているようになった(!?)のです。
だからこの8年半クチにしていなかった言葉を今はいいます。
「刀根さん、歌いましょう。世界が待っています。」
2024年5月25日(土) 西荻窪 ライブスポットTerra
Setlist
1.夢一途
2.ソワレの夜、突然に
3.マリオネットの夜
4.Endless Mirage
5.true love
6.YUKIKO -そのはかない生命のメッセージ
7.Hotel California (Cover EAGLES)
8.Cat's Eye(杏里)~デリンジャー
encore
9.Tonight the night
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